このページでは筑波大学附属視覚特別支援学校長より、このWebをご覧になった方へご挨拶申し上げます。
校長室から
研修から見えてきた盲学校の現状 ―関東地区盲学校ルール研を開催してー
先日、本校を会場として「令和8年度第1回関東地区盲学校体育技術教育研究協議会」(通称 ルール研)を開催しました。関東地区の盲学校から約30名の先生方にお集まりいただき、校内会場が活気に包まれていました。遠方からお越しいただいた皆さまに、まずは心より感謝申し上げます。
今回の研修では、フロアバレーボールの審判実技を中心に、実際の動きを通してルールの理解を深めていただきました。判定の位置取りや合図の出し方など、細かな点まで確認し合う姿が印象的で、日頃の指導や大会運営を支える先生方の真剣なまなざしが感じられました。
また、本校の部活動の様子もご覧いただきました。生徒たちが声を掛け合いながら主体的に取り組む姿や、互いを意識しながらプレーする様子に、多くの先生方が足を止めて見入っておられたのが印象的でした。日々の積み重ねの中で育まれている力を、改めて実感する機会となりました。
近年は、スポーツの世界でもAI判定など技術の進展が見られますが、現場においてはなお、審判による判断が求められる場面が数多くあります。一瞬の判定が、子供たちがこれまで積み重ねてきた努力に大きく関わることもあります。だからこそ、ルールを正しく理解し、公正で納得感のある判断を積み重ねていくことの大切さを、今回の研修を通して改めて共有できたのではないかと感じています。
一方で、在籍する児童生徒の減少に伴い、学校によっては団体競技の実施そのものが難しい状況も見られます。また、体育教員が一人で担当している場合や、他教科の教員と協力しながら授業を進めている場合など、指導体制も実にさまざまです。こうした現状を踏まえたとき、視覚障害のある子供たちの体育・スポーツの学びをどのように保障していくのかは、私たちに共通する大きな課題であると感じています。今回の研修で得られた知見やつながりが、それぞれの現場に応じた工夫や実践につながっていくことを願っています。
令和8年5月13日 筑波大学附属視覚特別支援学校 校長 森田 浩司

