筑波大学附属視覚特別支援学校のWEB

 このページでは筑波大学附属視覚特別支援学校長より、このWebをご覧になった方へご挨拶申し上げます。


7月の校長室から

 今年は(「今年も」でしょうか)、全国的に厳しい暑さの夏になるそうです。昔から夏は暑いものですが、その暑さの質が変わってきているように感じます。暑さを表現する言葉に、酷暑日や猛暑日があります。私の子供の頃にはそのような言葉はありませんでした。それぞれ「ひどい暑さ」、「はげしい暑さ」ということですから、空調管理に慣れてしまった現代人にとっては、たまったものではありせん。水分・塩分補給はもちろん、しっかり栄養と休養もとって健康に暑い夏を乗り切りたいものですね。
 さて、先月、「全国盲学校長会総会並びに研究協議会」が4年ぶりに完全参集型で開催されました。視覚障害教育を取り巻く最新情報を得られただけでなく、全国の校長先生方とネットワークの構築を図ることができ、大変有意義な研究協議会となりました。その中で全国盲学校の在籍者数の減少に歯止めがかからず、むしろ加速化していることが報告されました。特別支援教育元年とも言われる平成19(2007)年は3,588人でした。10年後の平成28(2016)年には3,000人を切り、本年度は2,185人でした。このままだと次年度2,000人を下回ることも想定されます。ピーク時は1万人を超えていましたので、現状に驚かされます。
 特に専攻科等の職業学科の減少が顕著で、全科・全学年の在籍者数が5名未満の学校も出てきており、存続の危機すら感じている学校もあるようです。本校には、鍼灸手技療法科(あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師の養成)と理学療法科(理学療法士の養成)の二つの地域医療の一翼を担う学科があります。全国から生徒が集える強みがありますが、生徒数は減少傾向にあり、まさに「どげかせんといけん」です。何をどうするのか? まずは、本校で行われている両職業教育について広く知ってもらい、「見えない・見えにくいから」ではなく、「やりがいのある仕事だから」という視点で捉えていただくことが重要であると考えています。それぞれの魅力・やりがいをしっかり伝えていかなければなりません。私どもは、毎日の授業をしっかり行うことで、地域医療で活躍できる魅力ある職業人の育成に努めるとともに、引き続き様々な形で引き続き魅力発信をしてまいります。
 このページを読んでくださっている方の中には、本校専攻科への進学を検討されている方がおられるかもしれません。どうぞ、一度お問い合わせください。お待ちしております。

令和5年6月30日
筑波大学附属視覚特別支援学校
校長 青木 隆一

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2023/7/1