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歩行指導における援助依頼は、行動範囲が広がるとともに、比重は高くなり、心理的なハードルもかなり上がります。しかし、援助依頼は買い物をするときに、店員さんに手伝ってもらうなど、生活の中でも頻繁に必要となる内容です。家族や教員など、知っている人以外の他者へ自ら援助を依頼するという経験を小さい頃から積み重ね、社会性を養い、コミュニケーションを取れるようにすることが、非常に重要です。
指導例を以下に挙げます。
1回の援助依頼でうまく目的が達成できなくても、次、また次と援助を繋いで、目的が達成できれば自信になります。初めは心理的なハードルが非常に高いので、自ら周囲に声を発し、援助を得られれば大成功!として、必ず成功体験につなげられるようにしていきます。また、援助をしてくれた人に対して、全幅の信頼をすることはときに危険であり、警戒心をもちつつ、不審に思った場合にはどう援助を打ち切るかを想定しておくことも必要です。