ほけんだより10月 令和6年10月2日 筑波大学附属視覚特別支援学校  すっかり秋めいて、だんだん日が短くなってきました。少しずつ暑さもおさまり、朝晩は涼しくなってきました。夏の暑さによる疲れが出たり、季節の変わり目で寒暖の差が激しかったりするこの時期は、かぜを引くなど体調をくずしやすいです。その日の気温や体調にあわせて、着るものをこまめに調節して過ごしてください。  朝の光を浴びましょう!     最近、なんとなく元気がない、やる気が出ないということはありませんか?その原因は、季節のせいかもしれません。毎年、日照時間が短くなる10月から11月にかけて症状が現れはじめ、日差しが長くなる春になると回復するケースが報告されています。冬期に多いことから、「ウインターブルー」とも言われています。その予防や治療には、午前中に起きて太陽の光を浴びる、規則正しい生活習慣が効果的です。朝、起きたら、まずカーテンを開け、太陽の光を浴びて、元気に1日をスタートしましょう!    秋の花粉症について  夏から秋にかけて、眼のかゆみやくしゃみ、鼻水などの症状が出たら、草花の花粉による「秋の花粉症」かもしれません。秋の花粉症には、イネ科(ススキ)やキク科(ブタクサ、ヨモギ)、 カナムグラなどがあります。これらの植物は、道路わきや公園、河川敷などに生息していることが多いです。飛散距離はスギ・ヒノキだと数十〜300kmと遠くまで飛ぶのに比べ、100m程度と短いため、近づかないことで症状が抑えられます。もし、気になる症状がある場合は、一度病院を受診してみてください。  手洗い忘れていませんか? ・外から帰ったとき ・トイレの後 ・せきやくしゃみをした時 ・ごはんを食べる前 目に見えなくても手にはバイキンがたくさんついています。こまめに手を洗いましょう。  ちゃんと知ってる?薬の飲み方  頭痛薬、腹痛の薬、生理痛の薬、花粉症の薬…薬は手軽に飲めて、悩ましい症状を改善してくれる便利なもの。けれど、正しく飲まないと効果が現れないだけでなく、思わぬ副作用が出る危険なものでもあります。クイズを通して、薬の正しい飲み方を学びましょう。  Q1.「食後」に飲む薬は、食事の約30分後までに飲むと良い  A.〇「食後」の場合は、食事の約30分後までが最適なタイミング  どの薬も、「食前」「食後」「食間」など飲むタイミングが決められています。これは胃の状態に合わせて、できるだけ体に負担をかけずに効果を発揮するためです。  最も多いのは「食後」に飲む薬。薬は胃に刺激を与えるものも多いため、胃の中に食べ物がある状態で飲むことで、胃にかかる負担を減らすことができます。  食前 食事の約30分前までに飲む。胃に食べ物がない状態で効果を発揮する。  食間 食事の最中ではなく、食事と食事の間。食後2時間程度が目安。  Q2.飲み忘れた場合、次のタイミングで2回分飲んだほうが良い。  A.?副作用の危険があるため、一度に飲む量は必ず1回分に。  薬は吸収された後、血液中に溶けて全身をめぐります。この血液中に溶けている薬の濃度を「血中濃度」と言います。どの薬も、血中濃度が一定に達した時に効果を発揮します。薬の飲む量やタイミングは、この血中濃度をもとに決められています。一度に2回分飲むと、血中濃度が高くなりすぎて副作用が出やすくなり、大変危険です。飲み忘れた場合は1回分飛ばし、次のタイミングで1回分飲みましょう。  Q3.薬はお茶や牛乳、ジュースなど、何で飲んでも良い  A.?薬の吸収が遅れたり、効果が強まったりする恐れが。水かぬるま湯で飲むように。  薬をお茶や牛乳、ジュースなどで飲むと、飲み物の成分と薬の相互作用により、薬が吸収されにくくなったり、効果が強くなりすぎて副作用が出たりすることがあります。コップ1杯程度の水かぬるま湯で飲みましょう。  お茶やコーヒー(カフェイン) 風邪薬などのカフェインを含む薬と一緒に飲むと、眠れなくなったり、頭痛が現れることがある  牛乳 胃の中のphが変わり、腸で溶ける薬(便秘薬など)が胃で溶け、胃痛や吐き気が起こることがある。カルシウムと結合して効果が弱まる薬も。  ジュース 胃の中のphが変わり、薬が吸収されにくくなったり、効果が弱まる場合がある。逆にグレープジュースは薬の血中濃度を高め、効果を強めてしまうことがある。 薬の「量」や「飲むタイミング」にはちゃんと意味があります。添付文書にも目を通し、必ず決められた用量・用法で飲みましょう。 (養護教諭)大越美穂・小菅貴子                                                                                                                                                                                                                                                                                    (養護教諭) 大越 美穂 ・ 小菅 貴子