令和6年7月1日  筑波大学附属視覚特別支援学校 保健室  くもりや雨のときは肌寒く感じることがあるのに、たまに晴れると夏のような暑さ…気温の差による体調不良や熱中症が気になりますね。体が暑さに慣れていないので要注意です。  また、これから夏にかけては食べ物がいたみやすい時期でもあります。食中毒を起こす菌を「つけない・ふやさない・やっつける」ことを心掛けましょう。    夏を元気に過ごすために  夏を元気に過ごしてもらいたいのですが、気を付けないと、体調不良を起こすことがあります。夏の体調不良に気を付けて、健康に過ごしましょう。 @ その症状はクーラー病(冷房病)かもしれません クーラーがきいた部屋で過ごすことが多く、頭が痛くて体はだるいし、食欲がわかない…そんなときは、クーラー病(冷房病)かもしれません。クーラーがきいた部屋で過ごしてばかりいると、体の中にあ る自律神経という、体温や汗をコントロールしているところの調子が悪くなり、不調があらわれます。 A その症状は熱中症かもしれません 頭が痛い、クラクラする、気持ち悪い、体が熱いなどの症状があったら、熱中症の可能性があります。予防のためには、水分をとり、たくさん汗をかいたときは塩分もとるようにしましょう。もしも熱中症かなと思ったときは涼しいところで休んで、たくさん水分をとるようにしてください。マスクをしていて苦しいときは、人と距離をとってマスクを外しましょう。 B その症状は夏バテかもしれません 毎日暑くて食欲がないから、炭酸ジュースを飲んだり、アイスクリームやかき氷とか、冷たいものばかり食べていたら、なんとなくだるくて、元気が出ない…そんなときは夏バテかもしれません。冷たいものをとり  すぎると、胃腸の働きが弱まります。すると、栄養素を十分に吸収できなくなって、体力も低下します。夏バテをふせぐには、栄養バランスのよい食事をとることが大切です。そして、早く寝て早く起きる、朝ごはん  をしっかり食べるなど、規則正しい生活リズムで過ごすことが一番です。  熱中症が起こるのは炎天下だけじゃない! プールで  一見涼しそうなプールでも、水温が高いと熱中症のリスクが。しかも、汗が水に流れてしまうので自分がどれだけ水分を失っているか気づきにくいです。 お風呂で  熱中症のなりやすさは温度だけでなく湿度も関係しています。浴室や洗面所は湿気がこもりやすく、長時間過ごすときは注意が必要です。 睡眠中に  眠っている間も呼気からの揮発や寝汗などで予想以上に水分を失います。    対策の基本はこまめな水分補給。朝起きたとき、お風呂の前後、運動の合間には、意識して水分をとりましょう。  正しい水の飲み方はどっち? @のどが渇いたときにたくさん飲む ?時間を決めて少しずつ飲む …正解は?。夏は汗で体の水分が失われやすいこともあり、水分補給が特に大切です。でも、「のどが渇いた!」と思ったときにたくさん飲むのは?。体が一度に吸収できる水分は200mlほどで、だいたいコップ1杯分。それ以上は体が吸収しきれず、おしっことして外に出てしまいます。また、のどが渇いているときは体がかなり水分不足の状態。そうなってから慌ててたくさん飲んでも、一部しか吸収されないため水分不足のままです。  ネバネバ食材で夏を元気に ・納豆 ・おくら ・山芋 ・なめこ ・モズク ・モロヘイヤ  これらの食材の共通点は…そう、ネバネバしていること。ネバネバが苦手であまり食べない人もいるかもしれませんが、実はこのネバネバは水溶性食物繊維と呼ばれる大切な栄養素。ネバネバした見た目の通り、胃や腸の粘膜を保護してくれたり、便を柔らかくして出しやすくしてくれます。また、腸内の善玉菌を増やし、腸内環境も整えてくれます。夏は冷たい食べ物・飲み物で胃腸が弱りがち。また、汗で体の水分が失われて便秘にもなりやすくなります。 (担当)養護教諭  大越 美穂 ・小菅 貴子