ほけんだより1月号 令和6年1月9日  筑波大学附属視覚特別支援学校 保健室  新年あけましておめでとうございます。突然ですが、みなさんの今年の目標は何でしょうか?今、「ない」と思った人は、ぜひ考えてみましょう!何かを出来るようになる、何かを克服する、何かをしないようにするなど、様々あると思いますが、小さなことでも目標を達成すると嬉しいものです。そして、達成した時は自分をほめてあげましょう!(達成出来なかった時も、目標に向けて頑張った自分をほめてあげましょう。)  今年もほけんだよりを通じて保健室より保健情報を発信していきます。どうぞよろしくお願いいたします。    「冬休みモード」から切りかえよう!   休み中に乱れてしまった生活リズムのままでは、体の調子もくずれやすくなります。「冬休みモード」から早めに切りかえましょう。  朝食をとりましょう!  朝からだるい人に多いのは、『朝食ぬき』です。たとえば、パンとバナナ、牛乳を食べてくるだけで、エネルギー不足になりにくいですよ。  早く寝ましょう!  『夜ふかし→学校があるから早起き→眠い』というパターンが多くみられます。まずは夜ふかしをせず、早めに寝ることを心掛けましょう。  体を動かしましょう!  昼のうちに体を動かしましょう。体育や外遊び、お手伝いなど、動いた分、体が休みを必要とするようになるので、夜に自然と眠くなります。  ポケットハンドをしていませんか?  「ポケットハンド」とは、ポケットに手を入れることです。手が冷たくて暖かいポケットの中に入れたくなる気持ちもわかります。ですが、この状態でいると、自然と背中が曲がって姿勢が悪くなってしまいます。さらに、転んだ時にはとっさに手を出せず、顔や頭をぶつける大怪我につながります。寒い時は手袋をしましょう!  砂糖の取りすぎは心に影響する?(少し難しい言葉もあるので、おうちの人と読みましょう!)  砂糖の取りすぎは、むし歯や肥満の原因になる、生活習慣病のリスクが高まる等、「体」への影響が注目されがちですが、実は「心」にも影響する可能性があります!    思春期に砂糖を取りすぎると、統合失調症などの精神疾患を発症するリスクの一つになる可能性があると2021年に発表されました。 統合失調症や双極性障害は若い世代で多く、遺伝的な要因と患者を取り巻く様々な環境要因が重なって発症すると考えられています。また、患者には清涼飲料水を1日2リットル飲むなど、多量の砂糖を取る傾向があることが知られています。  マウスを使った実験で、砂糖を過剰摂取した脳では毛細血管の炎症があり、脳内の神経細胞の栄養となるグルコース(ブドウ糖)の取り込みが低下していたそうです。  亡くなった統合失調症や双極性障害の患者の脳を調べたところ、砂糖を過剰摂取したマウスと同様に、脳の毛細血管に炎症が起こっていたことが確認されました。研究グループの方は、グルコースの取り込みが低下することで脳の神経細胞に栄養が行き渡らず、精神疾患を発症している可能性があるとみています。  1日の砂糖の摂取量の目安は、小学生未満は10g、小学生以上は20g、大人は25gといわれています。ちなみに、500mlペットボトルのコーラには、砂糖が約55g程度、ショートケーキ一切れには、約30g程度含まれています。心身の健康のために、子供も大人も砂糖の取りすぎには注意したいですね! <論文名> ” High-sucrose diets contribute to brain angiopathy with impaired glucose uptake and psychosis-related higher brain dysfunctions in mice” <発表雑誌> Science Advances doi: 10.1126/sciadv.abl6077 URL: https://science.org/doi/10.1126/sciadv.abl6077 <参考HP>:国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP) URL:https://www.ncnp.go.jp/topics/2021/20211111p.html <参考HP>:朝日新聞デジタル URL:https://www.asahi.com/articles/ASPCB6G0BPCBULBJ00Q.html 担当)養護教諭  小菅 貴子 ・ 須沼 三津子 担当)養護教諭  小菅 貴子 ・ 須沼 三津子