ほけんだより12月号 令和4年12月1日  筑波大学附属視覚特別支援学校 寒さとともに空気が乾燥し、朝夕の冷え込みが厳しくなってきました。本格的な「冬」がやってきましたね。これからは、寒さや乾燥に加え、いろいろな感染症が流行しやすい時期です。予防を心掛けて、手洗いやうがい、換気をしっかりしましょう。 インフルエンザの「出席停止」について 2021年度はインフルエンザの感染者が全国的にも極めて少なく、流行は起こりませんでしたが、警戒すべき感染症であることに変わりはありません。インフルエンザに感染・発症した場合の出席停止基準について、あらためて御確認をお願いいたします。 学校保健安全法では「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで」出席停止とされております。なお、「登校可」となっても回復の様子などを十分に考慮し、必要に応じて医師とも御相談のうえ、登校の可否の判断をお願いいたします。 発熱のメカニズム  病気の原因であるウイルスや細菌の多くは、熱に弱い(活動しにくくなる)という特徴があります。 これらに感染すると、からだを守るはたらきとして脳が体温を上げるように指示を出すのです。また、体温が高くなると体内の白血球も活発になり、ウイルスや細菌と闘います。 熱が上がってしまったら ・あまり動かず、安静にする           ・寒気があるときはからだをあたためる ・汗をかいたら水分をたくさんとり、こまめに着がえる 忘れないで!手洗いのウイークポイント 指先と爪の間⇒反対の手のひらに爪を立て、こする 指と指の間⇒両手の指を組み合わせて動かす 手首・親指⇒反対の手で握るように持ち、ねじる これらの箇所は、確実に洗うために「ひと手間」かける必要があり、手洗いが不十分になりやすいです。しっかり実践して、より確実な感染症予防につなげていきましょう。 保健室からのお願い  新型コロナウイルス感染症が流行し出して、約2年半が経ちます。現在では第8波の予兆が表れており、新規感染者数が全国で増加傾向となっています。  毎年冬になるとインフルエンザの同時流行が繰り返し懸念されてきました。昨年まではインフルエンザの流行は起こらなかったのですが、今年の夏にオーストラリアで大流行が発生しています。また、コロナ禍以降、マスクの着用や手洗い、アルコール消毒 などで感染対策が徹底されてきたため、インフルエンザの流行も抑えられてきましたが、一方で、ウイルスに対する抵抗力も同時に低下してきています。そのため今年は新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの同時流行が起こることは十分に考えられます。 同時流行で考えられることとして、2種類のウイルスの重複感染があります。イギリスの研究論文によると、新型コロナウイルス感染者のうち3.2%にインフルエンザとの重複感染が見られたという報告があります。重複感染の場合、人工呼吸器を必要とするリスク や死亡するリスクが上昇するというデータも出ています。  集団生活である学校において、感染症蔓延を防ぐためにも、長引くコロナ禍で大変だとは思いますが、今年の冬も引き続きマスクの着用や手洗い、アルコール消毒などで感染対策を行い、少しでも体調に異変が感じられるときは登校を見合わせていただくなど、 基本的な感染症対策に御協力お願いいたします。発熱が無く、その他の症状(咳・咽頭痛・倦怠感など)がある場合、出来る限り受診し、医師の指示に従ってください。受診が難しいときは、症状が落ち着くまで御自宅で療養をお願いいたします。  また、今年度も引き続き各部屋の喚起を行います。そのため暖房をつけていても寒さを感じるときもありますので、寒さや風邪対策として防寒着を持たせるようにしてください。  この冬の新型コロナウイルス感染症やインフルエンザの流行を無事に乗り越えていきたいと考えています。御協力のほどよろしくお願いいたします。                 (担当)養護教諭  小菅 貴子・大越 美穂