筑波大学附属視覚特別支援学校のWEB

 このページでは筑波大学附属視覚特別支援学校長より、このWebをご覧になった方へご挨拶申し上げます。


着任のご挨拶

 本校ホームページをご覧いただきまして、ありがとうございます。筑波大学附属視覚特別支援学校長の星祐子と申します。私は、本校において教員、副校長として勤務した後、国立特別支援教育総合研究所で研究や業務に当たり、今年度、5年ぶりに学校に戻ってまいりました。

 本校は、明治13年(西暦1880年)に、楽善会訓盲院として開校以来、約140年間、日本の視覚障害教育の先導的役割を果たしてまいりました。
 今年度は、59名の新入生を迎え、全校生徒171名でスタートしました。本校は、幼稚部、小学部、中学部、高等部、高等部専攻科と年齢に大きな幅があり、また、中学部以上は全国から集うために寄宿舎を併設しており、現在、海外からの留学生を含め、約80名の生徒が生活をしております。毎朝、寄宿舎での検温等の健康チェックをし、「いってきます!」「いってらっしゃい!」と同敷地の学校に登校しています。

 学校は小さな社会です。大きな社会への練習の場でもあります。今の世界は「変化と多様性」に象徴されます。「変化」には、人工知能などによる技術革新、医療の進歩、少子高齢化等の社会構造の変化、職業や働き方などの変化があります。「多様性」においては、年齢、性別、さまざまな価値観や文化の異なる多様な人達と理解し合い協力して生きていくことが大切になってきます。障害者の権利に関する条約の理念に基づいて、全ての人がお互いの人権や尊厳を大切にし、支え合い、生き生きとした人生を享受することのできる共生社会の形成に向けては、多様性の尊重が不可欠です。

 このような社会で生きる子どもたちに、身に付けてほしいことがあります。それは、様々なことになんだろう?と興味や疑問をもつこと、挑戦すること、そして、他の人と関わり合う中で、自分の考えをまとめ、それを表現すること、そして、他の人の思いや考えにも耳を傾け、自分と違う考え方もあることを学び、もう一度、自分の考えを整理したり、考えを深めたりすることです。本校は、多くの体験をし、たくましく成長する機会をつくっています。様々な機会を有効に生かし、夢を持ち、努力し、感動することを繰り返しながら、本校に集う一人ひとりが、充実した学校生活を送ってほしいと切に願っています。

 一人ひとりの障害や課題も異なりますが、「本校で学んで良かった」と実感していただけるよう、学校として、未来を担う子どもたちの成長のために教職員一同、尽力してまいります。

 保護者の皆様、そして関係機関や地域の皆様を始めとして子どもたちを見守り、支えてくださっている多くの皆様、紙面をお借りしてのご挨拶になりますが、今後とも温かいご支援とご協力をお願い申し上げます。

 常に時代のニーズに応じて変革し、発展し続ける筑波大学の附属学校として、視覚障害及び視覚の他にも障害を併せ有する子どもたちの教育に関する情報を発信していくことも役割の一つだと思いますので、本ホームページを通して、本校の教育活動の様子、視覚障害教育に関する情報等を発信してまいります。皆様の忌憚のないご意見等をお寄せください。

入学・進級をお祝いする掲示
新年度がスタート!
 様々な感触、音色などの工夫がされた掲示
寄宿舎での新入生歓迎会
寄宿舎での新入生歓迎会の様子
 一方向を向いての喫食では、在舎生が学校近隣の
紹介やクイズで場を盛り上げていました。

令和3年4月22日
 筑波大学附属視覚特別支援学校 校長  星 祐子

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2021/04/22